フラッシュポイントロゴ

 Ruby's Flashpoint 

  映画鑑賞 


top映画鑑賞 > 洋画・さ行

     洋 画 ・ さ行
  《 STORY 》
修道女見習いのマリア(ジュリー・アンドリュース)はトラップ大佐(クリストファー・プラマー)の7人の子供たちの家庭教師を言い付かる。意気揚々と向かったトラップ家の子供たちは厳格な父の教育に心を押さえつけられ、これまで何度も家庭教師を追い出してきた。しかし、忍耐強く愛情深いマリアは7人の子供たちと次第に心の交流をしていく。子供たちの変化に気づいたトラップ大佐にとってもマリアは特別な人になっていった。そんな幸せな家庭を築こうとするトラップ家にナチスの影が忍び寄る。
鑑賞日:1985年
映画館:

サウンド オブ ミュージックのパンフレットの表紙 『ウエストサイド物語』同様、ミュージカルの秀作。どちらもロバート・ワイズ監督作品です。

見る人を明るく楽しく前向きな気持ちにさせてくれるのはジュリー・アンドリュース演じるマリアの行動と笑顔、そして音楽が素敵だから。父に振り向いて欲しいと願う健気な子供たちの歌声が素晴らしいです。

歌と笑いが消えた家にもう一度音楽と笑顔を取り戻したマリア。しっかりと父の顔を持ちながら恋をするフォントラップ大佐。ナチスの影が物語をドラマティックにしています。(マリアと愛を確認した後のトラップ大佐は仏頂面からチャーミングな表情を見せるようになります)

忘れてならないのはエリノア・パーカー演じるシュレーダー男爵夫人。粋な彼女がマリアのキューピット、二人の愛の触媒になっています。

当時の鑑賞日記に何故か詳細の記述がなかったのですがパンフレットは残っていました。パンフレットによると、本作『サウンド オブ ミュージック』のジュリー・アンドリュースの歌の吹き替えや
『王様と私』のデボラ・カー
『ウエストサイド物語』のナタリー・ウッド
『マイフェアレディ』のオードリー・ヘップバーン
の歌の吹き替えをしている陰の功労者マーニ・ニクソンが尼僧ソフィアとして出演されています。

中学一年の音楽の授業でエーデルワイスをカタカナ英語で歌わされました。映画内でクリストファー・プラマー演じるトラップ大佐が歌うエーデルワイスはドイツに併合されるオーストリアを思う愛国の歌です。ラストのザルツブルク音楽祭で市民から拍手喝采されるシーンは観客の心も表現していて感動的です。

ドレミの歌は小学校だったか幼稚園で覚えました。「ドはドーナツのド」和訳は日本独自の歌詞です。CMソングで使われた曲も数曲あり、映画と離れた音楽だけでも広く親しまれていますね。

本作を初めて見たのはテレビでした。子供が生まれてからは子供たちにも見せようとDVDを買い、またCDも購入し繰り返し聞いていました。

DVDの吹き替え版で見ると声優の武藤礼子さんが素晴らしい! オリジナルのマーニ・ニクソンの歌声とセリフの吹き替えが混在するシーンになんの違和感もない。もちろん、金内吉男さん、増山江威子さん、永井一郎さんも素晴らしい。マリアと愛を語る金内吉男さんは厳しい大佐だったのに急に色っぽくなるし、増山江威子さんの品があるのに小悪魔的な色気は『ルパン三世』 の不二子ちゃんのねっとりした色気とはちょっと違います。最近の人気声優さんはあまり存じ上げないのですが、一昔前の声優は”職人”という感じで本当に素晴らしいと思います。

サーカス
THE CIRCUS
  《 STORY 》
鑑賞日:1986年10月14日
映画館:テアトル新宿

ラストチャップリンチラシラストチャップリンスケジュール
当時、1986年11月6日にて日本ではチャップリンの映画を上映できないということでした。(その辺り、現在どうなっているのか私は知りません。テアトル新宿だけの問題だったのかな?)そのため、テアトル新宿ではチャップリンの映画が何本もかけられ、大変な盛況でした。

・・・・・・・・・・

チャップリン本来のお家芸、ドタバタコメディだったはずですが、当時の私はどうやらお気に召さなかったようです。

【当時の鑑賞日記】

あんまり面白くなかった…。なんか… 笑いがしつこくて…

んーいまいちでしたね…

 
この作品は『チャップリンの独裁者』『チャップリンの兵隊さん』と3本立てで見ました。

 
 

 
さらば友よ
Adieu L'ami
  《 STORY 》
女に頼まれバラン(アラン・ドロン)は女の会社の金庫室に入る。ヒョンなことからプロップ(チャールズ・ブロンソン)も一緒に入るが金庫に金はなく、金庫から出ると警備員が死んでいた。はめられた二人は別々に逃げる。
鑑賞日:1986年 7月24日
映画館:文芸坐ル・ピリエ

文芸坐ニュース文芸坐ニュース
『太陽がいっぱい』と二本立てでした。

【当時の鑑賞日記】

とにかくかっこよかった。
アラン・ドロンがかっこよかったとか、チャールズ・ブロンソンがかっこよかったとかじゃなくて(かっこよかったんだけど)ストーリーがほんとかっこよかった。二人の仕草が可愛かったしね。でもやっぱりラストだろうね。あれはカッコイイとしか言いようがないね。何度も見たい映画だね。

サンセット大通り
SUNSET BOULEVARD
  《 STORY 》
ギリス(ウィリアム・ホールデン)は車のローンが支払えず、取り立て屋から身を隠すために廃墟の豪邸入りこむ。そこには無声映画時代の大女優ノーマ・デズモンド(グロリア・スワンソン)が住んでいた。その家は華やかな世界に取り残されたノーマが執事と共に住む、時が止まった家だった。
鑑賞日:1986年 8月22日
映画館:銀座文化2

ビリー・ワイルダー監督作品なのでコメディだと思って見にいきましたが、ちょっと違っていました。映画がサイレントからトーキーへと移った当時には各所でいろいろなドラマがあったのでしょう。『ベロニカ・フォスのあこがれ』も悲劇でした。

サンセット大通り

【当時の鑑賞日記】

はっきり言って、この人は醜かったね。それに半分病気だと思うよ。それからこの主人公の気持ちがいまいちわからなかったなぁ。

あれはやっぱりお金目当てだったのかな?きっとこの頃は、無性映画の時代にもてはやされていたのに、映画が変わってからそれについていけなくなった俳優がいっぱいいたんだろうね。かわいそうだけどしょうがないね。

それにしてもビリー・ワイルダーはおしゃれです。

この作品はこの日一度きりしか見ていないのに、異世界に住むグロリア・スワンソンの顔と動作が強烈で忘れられません。後にディズニー映画『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年鑑賞)に白の女王役で出演したアン・ハサウェイが役作りに本作のグロリア・スワンソンをイメージしたと聞き、なるほど雰囲気が似てる! と思ったものでした。

「サンセット ブルーバード」という通りが本当にあると知ったのはミック ジャガーのソロアルバムにある曲『LONLY AT THE TOP』の歌詞に出てきたこと。芸能に象徴的な地域なんですね。

7年目の浮気
the seven year itch
  《 STORY 》
避暑地に妻と子供を送り出したリチャード(トミー・イーウェル)はハメを外す妄想にふける。2階の部屋に美しい女性(マリリン・モンロー)が短期間滞在のため引っ越してくる。部屋にエアコンがないその美女は、エアコンのあるリチャードの部屋に出入りするようになり、リチャードの妄想はますます大きくなっていく。
鑑賞日:1986年 7月30日
映画館:文芸坐ル・ピリエ

マリリン・モンローがオーラを放つ美しさで、リチャードだけでなく見る者すべての目を釘付けにします。哀れリチャードは妄想と現実を行き来し、消耗。魔性の女が現れちゃ仕方ないですね。

地下鉄の送風口からの風で涼をとるシーンや、窓から靴を投げるラストシーンなど、静止画にしても商品になってしまうほどにモンローが輝いています。劇中で「キッチンにいる金髪美女はマリリン・モンローかも」というセリフからもわかる通り、人気絶頂の頃だったのでしょう。

文芸坐ニュース文芸坐ニュース

【当時の鑑賞日記】

ビリー・ワイルダーっていいね。好きになっちゃったよ!

マリリン・モンローかわいかった。例のスカートがふわ〜ってまくれちゃうやつ見て思ったんだけど『お熱いのがお好き』の頃より痩せたんじゃないかな・・。足が細かった。

それから、できることならこの主人公はジャック・レモンにやって欲しかったな。きっともうちょっとステキな作品になったよ! 

まぁ、この人は神経質な人だから浮気はできないね。それから・・、モンローってあんまり頭よくなさそう・・と思った。

「頭よくなさそう」というのは彼女が背負っていたイメージで、それは彼女が男社会でセックスシンボルとして求められていた偶像なのかも知れません。『紳士は金髪がお好き』では「頭悪く見せてる」と言っていました。ここで弁明させてもらった感じでしょうか。

ジミ・ヘンドリックス
a film about JIMI HENDRIX
  《 STORY 》
生前のジミを知る人たちのインタビューを交えた、ジミ・ヘンドリックスのドキュメンタリー映画。
鑑賞日:2018年11月20日
映画館:Zepp DiverCityTokyo

ジミ・ヘンドリックスフライヤー

ジミ・ヘンドリックスは『FOXY LADY』とその他有名な曲を数曲しか知らなかったのですが、この映画にミックが出るってことだったので見に行っちゃいました。

ジミの印象は「やべーぞ、こいつ」。ギターはかっこいいんだけど、観客を見ているのかな? という疑問が残りました。自分のために演奏していたのかなって。なんだか生き急いでいるような、周りが全く見えていないようでした。

ミックが言った「生きていてほしかった」っていう言葉が一番ストレートに印象に残りました。

この映画にはキース・リチャードの恋人でもあったリンダ・キースが出演しています。リンダ・キースの動く、そして話す姿を初めて見たので、ちょっと嬉しかったな。

  《 STORY 》
1920年代、青年将校ポール(デヴィッド・ボウイ)は活躍の場もないまま終戦を迎える。敗戦したドイツ国内では貧困や享楽に支配され、自堕落に暮らす人々であふれていた。エリート軍人だったポールでさえただの失業者でしかなく、恋人のシリー(シドニー・ローム)にも去られてしまう。目標も生き甲斐も無くしたポールはジゴロを統括するセマリング男爵夫人(マレーネ・デートリッヒ)のもとで働くようになる。
鑑賞日:1983年10月 1日
映画館:テアトル新宿

ジャスト・ア・ジゴロのパンフレットの表紙テアトル新宿番組表 洋楽を聴かない人にまでデヴィッド・ボウイ人気が広がったのは大ヒット映画『戦場のメリークリスマス』の公開からかもしれません。私の周りにもそんな友人がたくさんいました。

本作は『戦メリ』から遡ること5年、1978年公開のドイツ映画。ボウイの美しさだけでなく、蒼々たる顔ぶれの美しい女優陣が出演。目の保養になりますね。思えば、私がはじめてマレーネ・デートリッヒを見たのは本作かもしれません。正直言ってストーリーはあまりはっきり覚えていないのですが、デートリッヒの貫禄の美しさは覚えています。

 【当時の鑑賞日記】

もっとかたい話だと思ってたのにけっこうおもしろかった。

不思議なことに本作は『ベニスに死す』との2本立てでした。(このチョイスは何? 絵になる男つながり?)私は『ベニスに死す』が観たくて、ボウイファンの友人は本作が観たくて一緒に行ったのですが…、『ジャスト・ア・ジゴロ』上映後『ベニスに死す』が始まってからずーっと退屈そうにしていた友人を気遣い、途中で退出してしまいました。ヴィスコンティ映画はヴィスコンティファンじゃないと受け入れられないのか?

当時のテアトル新宿10月番組表によると、デヴィッド・ボウイ来日記念週間だったようです。オールナイトでは『地球に落ちてきた男』も上映しています。

知りすぎていた男
THE MAN WHO KNEW TOO MUCH
  《 STORY 》
ベン(ジェイムズ・ステュワート)とジョー(ドリス・デイ)のマッケンナ夫妻は一人息子のハンクを連れてマラケシュへ旅行に出る。家族3人の楽しい旅行のはずが事件に巻き込まれ、子供を誘拐されてしまう。異国の警察に相談できず、二人で子供の救出を試みる。
鑑賞日:1987年 2月23日
映画館:文芸坐ル・ピリエ

文芸坐フライヤー

 【当時の鑑賞日記】

息子が誘拐されるまでのあの夫婦は演技でなく、本当の夫婦みたいだった。本当に自然で演技じゃないみたいだった。

これもいまいち何が言いたいのか、よくわからなかった。ただ私には「治安の悪い国へは行くな!」としか理解できなかった。

ねぇー、ヒッチコックってこんなんだったっけ? 私の知ってるヒッチコックは『汚名』とか『白い恐怖』とか『裏窓』みたいにハラハラドキドキする、そんな映画だったのに…。

2作品ともがっかりでした。

 
治安の悪い国ってのがどのレベルかわかりませんが、旅行にトラブルはつきもの。でも命に関わる大きなトラブルはご免です。

この作品のポイントは音・声で、ドリス・デイは素晴らしい歌声を披露しています。ハンク救出時の歌と口笛のコール&レスポンスもシンバルの音も暗殺を救ったジョーの悲鳴も非常に印象的です。

ちなみに私が初めて『ケセラセラ』を聞いたのはペギー葉山さんの日本語バージョン。子供心になんて素敵な歌なんだろうと思いました。こんなサスペンス映画の主題歌とは思えません。この歌を私に教えてくれたのはペギー葉山さんですが、やはりオリジナルのドリス・デイの方が素敵ですね。

フランス領モロッコにはドラマが生まれるのでしょうか。『カサブランカ』もモロッコだし、そのものズバリ「モロッコ」も映画にありますね。

『北北西に進路を取れ』と二本立で見ました。2本目でちょっと疲れてたのかも。ちゃんと理解できてたかな?
 

白い恐怖
SPELLBOUND
  《 STORY 》
精神科病院の新院長として着任したエドワーズ博士(グレゴリー・ペック)は女医のコンスタンス・ピーターソン博士(イングリッド・バーグマン)の美しさに魅せられていた。コンスタンスはエドワーズ博士が何らかのストレスを抱えていることに気付き、さらには彼は本物のエドワーズ博士ではないことを知る。そんな折、本物のエドワーズ博士の死体が発見される。コンスタンスはエドワーズ博士と名乗ったJBが記憶喪失であることを知り、殺人の容疑がかかる彼を守りながら真犯人を突き止める。
鑑賞日:1984年 2月 8日
映画館:銀座文化2

前年に観た『誰がために鐘は鳴る』『カサブランカ』でイングリッド・バーグマンにノックアウトされた私。本作と『汚名』は願ってもない組み合わせの上映でした。

白い恐怖パンフレット表白い恐怖パンフレット裏

 【当時の鑑賞日記】

初めてヒッチコックの映画を見た。とてもよかった。おもしろかった。

犯人がすっごく意外だった。精神科の医者というのがなんかとても新鮮だった。患者の夢を判断するのも新鮮だった。いい映画だ思う。

ヒッチコックの作品を「いい映画だ」と上から目線で言ってしまう、相変わらず生意気な高校生です。

この作品、バーグマンのファンは皆、女医に扮するバーグマンの美しさにため息をついたことでしょう。この作品でもバーグマンは”綺麗なのに可愛い”と言う反則技で私を攻撃してきました。本当に素敵な女優です。グレゴリー・ペックはナヨナヨの優男(失礼!)で頼りなげ。ちょっと”可愛い”です。

記憶喪失の優男の夢判断シーンで美術監督をしたのがサルバドール・ダリでした。私がダリの存在を知ったのは、絵画ではなくこの映画です。夢を診断するということで日常では理解不能なシーンやくねくねとしたモチーフが印象強かったです。(2006年上野の森美術館で行われた『ダリ回顧展』ではそのデザイン画が、2016年国立新美術館で開催された『ダリ展』では映画のワンシーンが上映されていました)

ヒッチコックは自分の監督した作品に自ら必ず出演することで知られています。なので、ヒッチコックの姿がスクリーンに映し出されると、笑うシーンではなくても観客は『クスッ』と笑っています。ヒッチコックの遊び心と映画ファンとのミニ交流のようで素敵ですよね。

紳士は金髪がお好き
Gentlemen Prefer Blondes
  《 STORY 》
ローレライ(マリリン・モンロー)とドロシー(ジェーン・ラッセル)は人気の踊り子兼歌手だった。金髪のローレライは御曹司と結婚の約束をするがその父に反対される。お金とダイヤが好きだと主張するローレライの身にダイアのティアラ窃盗の容疑がかかる。
鑑賞日:2022年 5月 5日
映画館:キネマ旬報シアター


マリリン・モンローのための映画といっても過言ではなく、映画と言うよりはモンローの魅力を追ったプロモーションビデオのような作品です。

モンローの引き立て役に徹しているブルネットのジェーン・ラッセルがよく引き受けたなと思いますが、映画同様、非常に性格のよい人だそうです。

ストーリー展開はいかにも”アメリカン”で、ハッピーエンドです。ストーリーはさておいて、私はこの作品の楽曲が大好きで、一緒に歌い出しそうになるくらい楽しかったです。

モンローとラッセルが赤いドレスで『a little girl from Little Rock』を歌うところから始まり、鳥肌もの! 『Bye Bye Baby』を歌うジェーン・ラッセルのかっこいいこと! 『Diamonds are a Girl's best friend』を歌うマリリン・モンローの可愛らしいこと!(ショウアップされ印象的なこのシーンはマドンナが自分の楽曲『マテリアルガール』で映像を拝借しています)

ストーリーにあまり面白みを感じないものの、何度も見たいミュージカルです。

  《 STORY 》
アップルの創始者、スティーブ・ジョブズの自伝映画。
鑑賞日:2013年11月 8日
映画館:ー

スティーブ・ジョブズの没後に映画が製作されると発表があり、とっても期待した反面、主演がアシュトン・カッチャーだと聞いてイメージが違うなと思っていました。しかし、全く違和感なし! 映画は史実を追う楽しさだけでなく、アシュトン・カッチャーが演じるジョブズを視覚でも楽しめるものでした。

ジョブズは「天才だけど傲慢な経営者」だと言われています。ジョブズに近い複数の人が言うのだからそうだったのでしょう。でも、本作ではそのどちらでもないピュアな人間が描かれていたように思います。彼のまわりにイメージを共有できる人間が極端に少なかっただけで、決して傲慢な男ではなかったのではないかと。Lisa開発時に、フォントを後回しにするスタッフを切り捨てたシーンを見て強く感じました。本作ではそんなジョブスの孤高の姿が描かれていました。

  《 STORY 》
ギャングの大親分ロネガン(ロバート・ショウ)の賭博場の収益金と知らずに巻き上げた3人組。報復のために年長のルーサーが殺されてしまう。年少のフッカー(ロバート・レッドフォード)はルーサーの仇を取るためにルーサーの旧友ゴンドルフ(ポール・ニューマン)に協力を依頼する。相手がロネガンと知ったゴンドルフは、時間をかけて周到な計画を立てる。
鑑賞日:1981年11月15日
映画館:テアトル池袋2

スティングのパンフレット 力技ではなく頭脳で復讐を企てます。実に痛快でクールなギャング映画です。

 【当時の鑑賞日記】

楽しかったね。映画の内容もちゃんとわかったし。

ポール・ニューマンにすごい魅力を感じた。

映画終盤のドキドキした思いをよく覚えています。騙されたのはロバート・ショウだけでなく私も。巧妙に仕上げられた脚本が実に素晴らしい。

当時はテーマ曲も好きで、FMで放送されたテーマ曲をラジカセに録音し、何度も繰り返し聴いていました。本作は音楽も秀逸です。

本作品は『追憶』との2本立てで見ました。

  《 2回目の鑑賞 》
鑑賞日:1984年 4月14日
映画館:母校の体育館

今思うと、新入生歓迎会で『スティング』を上映するなんて洒落てたな〜。映画好きな先生がいたんだろうな〜。

 【当時の鑑賞日記】

新入生歓迎会のために上映しました。

久々にレッドフォードとポール・ニューマンを見た。今回はしっかり「ハローエブリバディ.アイム エフビーアイ.」と聞きましたよ!

これは警察が賭博場に乗り込んできた時のセリフ。日本語訳が「神妙にしろ!」的なセリフなのに、オリジナルは実にクールだったと言いたかったのだと思います。

スワンの恋
Un Amour de Swann
  《 STORY 》
教養高い紳士スワン(ジェレミー・アイアンズ)は娼婦(オルネラ・ムーティ)を愛してしまう。軽蔑する社会の眼も気にせず、スワンは愛に没頭していく。
鑑賞日:2017年 7月 7日
映画館:bunkamuraル・シネマ

娼婦を狂おしいほどに愛してしまう貴族の話。愛に翻弄される姿が板に付いてる(?)ジェレミー・アイアンズ、さすがです。フランス映画らしくシニカルに終わっています。これがハリウッド映画だったら『プリティウーマン』のようにハッピーエンドになるんだろうな。

ソフィーの選択
Sophie's Choice
  《 STORY 》
1947年、作家志望のスティンゴ(ピーター・マクニコル)はニューヨークに移り住む。そこで2階の住人ネイサン(ケビン・クライン)とパートナーのソフィー(メリル・ストリープ)と意気投合し親しくなる。ある日、スティンゴはソフィーに暗く壮絶な過去がある事を知ってしまう。
鑑賞日:1983年11月 6日
映画館:新宿文化シネマ2

ソフィーの選択パンフレット

 【当時の鑑賞日記】

なかなかいい映画でした。

つらい過去を持っているのは十分わかるけど、この人は生・死の選択が遅すぎたと思う。かわいそうだけど子供を一人差し出した後、もう一人の子供が消息不明の時、もう親として失格だと思う。

主役のメリル・ストリープさんの演技がすばらしいなと思った。それから、私はこのネイサンのような人が好きだ!(狂ってるところはちとぬかして)

なかなかに手厳しい当時の鑑賞日記です。親失格なんだから自ら命を断てと言っているような、怒りも見えます。当時の私は彼女の選択を理解できなかったようです。極限状態の中で誰かを生かすための選択。こんな選択を迫られることのない世の中であって欲しいと思います。