哀愁
WATERLOO BRIGE
ウォータールー橋の上でロイ(ロバート・テイラー)とマイラ(ヴィヴィアン・リー)は出会い、恋に落ちる。結婚を約束した日、ロイは予定が早まって戦地に赴くことになってしまう。マイラは帰りを待っていたが、新聞記事にロイの戦死の報を見つける。ロイ無くして生きられないマイラ。不幸が重なり、娼婦の仕事につく。そんな時、ウォータールー橋の上で戦死したはずのロイに会う。喜ぶロイと対照的に沈むマイラ。ロイは結婚を求めるが、マイラにはできなかった。
鑑賞日:1987年 5月30日 |
映画館:銀座文化2 |
ロバート・テイラーとヴィヴィアン・リー、とにかく美しい二人。橋の上で恋が始まるなんてロマンティックです。
【当時の鑑賞日記】
虚しかったね。これってどうにもならないよね。
やっぱり女ってキレイでなければならないんだろうなぁ。家には受け入れてもらえないだろうけど、ロイさんも受け入れられないのかな?
ロバート・テイラーがものすごーーーーくかっこよかった♥
いや〜、久々の美男子だね。
美男美女の映画だもんヒットしないわけがないよね。二人とも美形だからこそこの話が始まるんだよね。
ロバート・テイラー、久々の美形でかっこよかった。でも私はジャック・レモンの方が好きです。
銀座文化の当時の割引券が保管されていました。どこでもらったのかはっきりした記憶はありません。が、心当たりが…。
昔、名前は忘れましたが銀座文化の隣に喫茶店がありました。私は一度しか利用していませんが、落ち着いた店内に映画のポスターや往年の映画スターのグラビアが飾られていたと思います。
上映時間に合わせ時間を潰す人や映画の余韻に浸る人が利用していたでしょう。映画好きが集まる、静かで素敵な喫茶店。割引券はそこでもらったのかもしれません。
あなただけ今晩は
Irma La Douce
警察官ネスター(ジャック・レモン)は失職後にひょんなことから娼婦イルマ(シャーリー・マックレーン)のヒモになる。ネスターはイルマが客をとることを阻止するため、バーの店主ムスターシュ(ルー・ジャコビ)の協力を得て、自ら貴族のX卿と名乗り高額を支払う事によって他の客を取らせないようにしむける。資金調達のため夜な夜な出て行くネスターに浮気を疑ったイルマはX卿に心を移す。ネスターはX卿の衣装を川へ捨てるが殺人犯に間違われてしまう。ネスターこそがX卿であり、すべて自分への愛のための行動とわかったイルマは、娼婦を辞めてネスターの出所を待つ。
鑑賞日:2015年 1月 4日 |
映画館:TOHOシネマズ 六本木 |
男の一途な愛のお話。娼婦たちとそのヒモの話ですが、ビリー・ワイルダーにかかるとエロさも悲惨さも感じられません。楽しげな音楽で始まるし、娼婦たちの衣装や市場で売られている果物などの色がとても鮮やかだし、話の展開も早くて、とびっきり明るい恋愛成就のコメディになっています。
ジャック・レモンの手助けをするバーのマスターと、彼が経営するバーに集まる人たちがそれぞれの人生をきちんと抱えていて面白い。ワイルダーが脇役の一人一人にドラマを与えているからに他なりません。特にマスターが素敵です。
映画の冒頭、娼婦達が客待ちをしている町並みを見た時、三谷幸喜監督作品の『ザ・マジックアワー』の舞台になった架空の街、守加護を思い出しました。空気感がものすごく似てると思ったんですけど・・。ま、余談ですがね。
アパートの鍵貸します
THE APARTMENT
保険会社の平社員C.C.バクスター(ジャック・レモン)は複数の上司に自分の部屋を愛人との逢い引き用に貸しだすと、みるみる出世していった。ある日、部屋に置き忘れたコンパクトを上司に返しに行く。そのコンパクトの持ち主は心を寄せているエレベーターガール、フラン(シャーリー・マックレーン)のものだった。憧れの人が自分の部屋で逢瀬を重ねていることを知ったバドは打ちのめされ、泥酔して帰ると、部屋でフランが自殺を図っていた。バドは献身的に介護する。
鑑賞日:1986年 6月13日 |
映画館:銀座文化2 |
ジャック・レモンにどハマりしていた頃の鑑賞です。2日前には『女房の殺し方教えます』も見ています。
【当時の鑑賞日記】
んー、よかったよかった。ヘっヘっヘっ。
ジャック・レモンはすばらしいっっっ。とにかくHAPPY ENDでよかったです。
ジャック・レモンを愛してしまったわっっっ。今はアラン・ドロンよりもグレゴリー・ペックよりもジャック・レモンが好きです♥
銀座文化2の企画上映『Dear JACK LEMMON』で『お熱いのがお好き』から始まって3本とも見てしまいました。
銀座文化2の策略(?)にまんまとハマりました。しかも、ジャック・レモンにハマっただけでなく、ビリー・ワイルダーにもハマりました。非常にセンスのいい企画でした。
ありがとう! 銀座文化2!
アパートの鍵貸します
THE APARTMENT
鑑賞日:1986年11月21日 |
映画館:荻窪ヲデオン |
【当時の鑑賞日記】
荻窪ヲデオンのジャック・レモン特集を見るのはこれで3回目なんだけど、これが一番人が入ってた。
んー、いい映画でした。やっぱり仕事と家庭を両立するのは難しいのかもしれない。しかし、どうしてあんなに色っぽいんでしょう。ジャックさんは絶対色っぽい!
最後会社を辞めるところがいいよね。ここでまだ仕事を続けてたら『マカロニ』の主人公みたいになっちゃうよ。
ジャック・レモンにお会いしたい。本物を見たい。
雨に唄えば
Singing in the rain
サイレントからトーキーに変わる過渡期のハリウッド。ドン(ジーン・ケリー)とリナ(ジーン・ヘイゲン)はサイレント映画界での看板俳優だった。リナの甲高い声はトーキー映画に相応しくないと、映画制作会社はキャシー(デビー・レイノルズ)を吹き替えに起用する。恋敵に吹き替えされることに嫌悪感をいだくリナ。試写会で自分の声で生歌を披露するが。
鑑賞日:1989年 5月13日 |
映画館:ACT ミニシアター |
【当時の鑑賞日記】
やっぱ映画見なきゃダメよ。ほんと。
「どんなに辛くても笑っていなさい」って言われてるみたいだったよ。ジーン・ケリーに。
喜びを体で表現できるってやっぱ素晴らしい。憧れちゃうよな。
落ち込んでるジーン・ケリーを励ますドナルド・オコーナーにもハッとしたね。私もあんなふうに人を励ましてみたい。
雨の中で歌うシーンも良かったな。本当に嬉しくて足が勝手に動いちゃうって感じだったもん。ほんっっっっっとにいいよなー。
ラストで泣いてしまったのは私です。だってあまりにもジーン・ケリーさんが優しくてかっこいいんだもん。
私も…できるだけ笑っていよう。
・・・・・
この映画館、随分前から気になっていたの。だってすごくいい映画ばかりじゃんじゃんやるんだもん。
行ってみたら感動! 本当に映画好きが映画好きのために作った感じだもん。40席しかなくて、土足厳禁! 音が小さいのが気になったがそれも最初のうちだけ。画面が小さいのは文芸坐で見てたから違和感なし。さっそく会員になりました。特別会員で ¥12.000もしたよ。
心の栄養になるものをたくさん食べようね。そんで、ジーン・ケリーさんみたいに、ドンみたいにいつも笑っていようよ、ね。
当時の鑑賞日記には映画と同じ比率で映画館の感想が書かれていました。早稲田にあったACTミニシアターはビルの一室で、靴を脱いでビニール袋に靴を入れてあがり、確かカーペットの上に座布団のようなものに座って鑑賞したと思います。
雨に唄えば
Singing in the rain
鑑賞日:2026年 3月23日 |
映画館:グランドシネマサンシャイン池袋 |
久しぶりの『雨に唄えば』、37年ぶり2回目の鑑賞です。本作初見の長男と一緒に観に行きました。
ダンスが完璧。歌も素敵。映画業界の大きな流れと恋愛が盛り込まれ、非常に優れたミュージカル作品の一つだと思います。
とにかくタップダンスが素晴らしい。プロフェッショナルです。マドンナが自身の楽曲「VOGUE」の中で「空中で踊ってるみたい」と表現していますが、全くその通り。軽やかで明るくて、見る人をハッピーにしてくれます。
ドンがキャシーを家まで送り、その帰り道、雨の中を一人ダンスするシーンは名場面。本当に素晴らしい。恋が上手くいくこと、進行中の映画に良いアイデアが浮かんだこと。未来が明るいことを全身で表現したダンスです。現在が土砂降りの雨でもドンには未来しか見えていないのです。映画史上に残る素晴らしいシーンだと思います。
映画のヒットのためにドンとリナが恋人同士であるかのようにマスコミに触れ込むだけでなく、声が気に食わないので差し替えるなど映画会社はやりたい放題。リナはお気の毒でかわいそうだけど、当時はそんな悲劇がたくさんあったのでしょう。『サンセット大通り』がそうでしたね。
ジーン・ケリーの相棒のドナルド・オコーナーも素晴らしい。ダンスも顔の表情筋も鍛え上げられています。コンビのダンスも素晴らしいです。
マフィアのような連中がコインを投げ上げるシーンがありますが、あれは何か意味があるのでしょうか? 確か、『お熱いのがお好き』にもそんなシーンがありました。
本作は2度目の鑑賞。直前まで本作はモノクロ映画だったと記憶違いをしていたので、カラーだったことにびっくりしました。なので、オープニングのジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコーナーの黄色のレインコートがとても印象的でキュートでした。
アリス イン ワンダーランド
Alice in wonderland
19歳のアリス(ミア・ワシコウスカ)は求婚されるも、心ここに在らず。洋服を着たうさぎが気になり後を追う。うさぎを探して穴の中へ落ちてしまうアリス。そこにはアリスが小さな頃にも行ったことがあるワンダーランドが広がっていた。
ワンダーランドでは問題があり、皆がアリスを待っていた。赤の女王(ヘレナ・ボナム・カーター)は父の国王を亡き者にし、また人気のある妹の白の女王(アン・ハサウェイ)が気に入らず屋敷を焼き払い王冠を奪った。自分の意に沿わない側近を打ち首にし、人々を恐怖で支配していた。
赤の女王の支配下の怪獣ジャバウォッキーを殺せるのはヴォーパルの剣だけで、それを操れるのはアリスだとマッドハッター(ジョニー・デップ)から聞く。
鑑賞日:2010年 5月 4日 |
映画館:ー |
【当時の鑑賞メモ】
今日は3Dの吹替え版『アリス・イン・ワンダーランド』を見てきた。3D用の変な眼鏡をかけての鑑賞だ。
映画は面白く、子供達も大喜びだった。双子が連れ去られるところが面白かったとか、怪物の首がゴロンと階段から落ちてきたところが面白かったとか、いろんな意見があったが、私はアリスが穴に落ちるシーンが面白かった。あの不安とドキドキのバランスがディズニーらしいというか、ディズニーが得意な見せ方だと思う。
当時のメモによるとまだ小さかった子供達と一緒に鑑賞したようです。このメモには残されていませんが、アン・ハサウェイの現実離れした不思議な演技が印象に残りました。後に、アン・ハサウェイは捉えどころのないこの役をどう演じようか迷い、『サンセット大通り』のグロリア・スワンソンを参考にしたと語り、大きく納得した記憶があります。
奇才ティム・バートンが描くワンダーランドは人の描写も色使いもとても楽しいものでした。
犬の生活
A DOG'S LIFE
鑑賞日:1986年10月8日 |
映画館:テアトル新宿 |
当時、1986年11月6日にて日本ではチャップリンの映画を上映できないということでした。(その辺り、現在どうなっているのか私は知りません。テアトル新宿だけの問題だったのかな?)そのため、テアトル新宿ではチャップリンの映画が何本もかけられ、大変な盛況でした。
【当時の鑑賞日記】
いやぁー、かわいかったね。犬とチャップリンがほんとかわいかった。
空の牛乳瓶の中に犬のしっぽを入れて、そのしっぽを犬に舐めさせてるのなんてチャップリンしか考えないね。そしてまたその犬がチャップリンになついているからすごくかわいいんだ。
チャップリンってお尻が大きいのね。だから寝ている姿なんてヒップラインがとってもきれいで色っぽかったよ。
チャップリンの出演作品はメッセージ性が強い映画ばかりを見ていたので、コメディ(スラップスティック)に徹した本作は力を抜いて見られる楽しいものでした。とはいえ、風刺は効いています。人を惹きつける力、訴える力、抜群ですね。
この作品は『チャップリンの殺人狂時代』、『モダンタイムス』と3本立てで見ました。
イノセント
L'INNOCENTE
イタリア貴族のトゥリオ(ジャンカルロ・ジャンニーニ)には妻ジュリアーナ(ラウラ・アントネッリ)がいたが、子供はなく、その愛は冷めていた。トゥリオは未亡人のテレーザ(ジェニファー・オニール)に夢中になり、ジュリアーナへは「君を妹のように思っている」と言い傷付ける。トゥリオはテレーザと旅行から帰るとジュリアーナの様子が違うことに気付く。ジュリアーナは作家のフィリッポ(マルク・ポレル)と浮気をしていたのだった。そしてジュリアーナの妊娠でトゥリオは打ちのめされる。トゥリオはカトリックの教えに反する堕胎をすすめるがジュリアーナは出産する。トゥリオは産まれたばかりの乳児を雪振る寒空のもとに置き去りにし、殺害してしまう。
鑑賞日:1983年 9月14日 |
映画館:八重洲スター座 |
これは衝撃の1本でした。思春期だった私には刺激的な作品でした。
【当時の鑑賞日記】
はじめて見てすぐに思ったことは「わっ!ビスコンティの映画だ!!」ということ。またまたきらびやかでした。
STORYは『夏の嵐』と同じく恋愛ものなんだけど、事の起こりは男がうわきをするのよね。なんか許せなくって。男は何をやってもいいっていうのはまちがいだよ! 女は弱い生き物だからいつも苦しむ。男の勝手さにはついていけない。男なんてみんな女の身体しか必要としないんだ。などと考えてしまいます。しばらく男性きょーふしょーになりそうです。世の男性がみんなトゥリオさんのよーな人でないことを祈ります。
あまりの衝撃に、映画鑑賞の5年後に、また映画の感想を書いている。
【鑑賞5年後の鑑賞日記】
高校2年の9月だった。当時、ヴィスコンティは大ブームだったのでかなりの人がいた。私が入った時はすでに暗くなっていて、やっとはじっこに一つ席を見つけた。「よかった!」と思いながらスクリーンを見た時、たしかアルバムだとおもうんだけど、本のページをめくる手だったような気がする。
男の浮気が許せなかったし、子供を殺してしまうあの男の考え方が全くわからなかった。映画館を出てからものすごく落ち込んだっけ。「この映画はいったい何を言いたかったんだ?」という思い、「なんで女が泣かなくっちゃいけないんだ?」から始まって「どうして私は女に生まれたんだ?」って。
”イノセント”がイタリア語ではなく英語だと知り、意味を調べてまた考えちゃったね。どうしてあの男が無実なんだろうって。女があんなにひどい目にあってるのにあの男が無実なんだろうって。
「どうしてあの男がイノセントなんだろう。ヴィスコンティが与えたこの問題は誰にも解くことができない」そう思っていた。そして「ああ、そうか、だからあの男はイノセントなのか」そう思ったのは、すでに19歳の2月だった。あの夫婦に子供がなくて(望んでいるのに)、若い男とのあいだに子供ができてしまったことに気が付いた。今考えると、女より男の方がだんぜんかわいそうだし、情けないし、悲しい存在なんだよね。
今21歳。いまだに、これ以上にインパクトを与える映画を私は見ていない。
思春期の頃に観たので衝撃でした。でも大人になってから観ても深い問題提起をしている作品だと思うでしょう。ヴィスコンティは「イノセント!」と表現したのか「イノセント?」と表現したのか…。今あらためて、もう一度観てみたいな。
イフゲニア
IPHIGENIE
妻で絶世の美女でもあるヘレネーを奪われたメネラオス(コスタ・カラス)は愛する妻を取り返すべく軍を率いてアウリスの浜辺にいた。いくら待っても風が吹かず出航できない苛立ちの中、メネラオスの兄アガメムノン(コスタ・カザコス)の娘イフゲニア(タティアナ・パパモスクー)を生贄として女神アルテミスに捧げれば風が吹くと予言を受ける。アガメムノンは苦悩するも、イフゲニアに婚姻の話があると呼び出す手紙を送る。
鑑賞日:1984年 2月 5日 |
映画館:岩波ホール |
ギリシャ神話から題材を得た作品。
【当時の鑑賞日記】
どこの国にもあることなんだけど、とっても悲しい。なんて簡単なことで戦争するんだろう。でもそれが歴史。
イフゲニア役のタティアナ・パパモスクーがきれいだった。
妻の奪還と姪の命を引き換えにする男。苦悩するも娘を神の生贄に捧げる男。阻止しようと必死の母と自ら生贄になる決意をする娘。プライドと意地だけで話が進んでしまいます。
国を背負うと歯止めが利かなくなるのでしょうか。「家族」という小さな単位には意味がないのでしょうか。国家単位の戦争ばかりでなく、家族の崩壊もアルテミスは望んでいるのでしょうか。それともアルテミスは戦争を行いたい男たちの偶像だったのでしょうか。
ウエストサイド物語
West Side Story
ニューヨークの不良グループ ジェット団とシャーク団は一触即発のライバル関係だった。一次休戦し開催されたダンスパーティでシャーク団のリーダー、ベルナルド(ジョージ・チャキリス)の妹マリア(ナタリー・ウッド)はジェット団のリーダーだったトニー(リチャード・ベイマー)と恋に落ちてしまう。マリアとトニーの恋がジェット団とシャーク団の抗争を激化していく。
鑑賞日:2013年 9月17日 |
映画館:新天地シネマズ 錦糸町 |
ストーリーはシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』。元々がドラマティックな話なのですが、現代版『ロミオとジュリエット』と言われた本作はその演出で原作にさらなる魅了を加えています。
冒頭数分の小さなイザコザを幾重にも重ねるシーンを見て、これはすごいと思ったけど、最後まですごいシーンの連続でした。出演者が多いのに動きにまとまりがあり、細部にまで神経の行き届き、絵のように美しい。全員がやり場のない怒りをぶつけるのでどのシーンもとってもパワフル! 幼稚な演技は皆無だし、当然ダンスもプロフェッショナル! とても完成度の高い映画です。
本作に限らず、半世紀も前にこれだけ完成度の高い作品が作られているのだから、映画の世界は大変ですよね。そんなことまで考えさせる素晴らしい作品でした。
裏窓
rear window
カメラマンのジェフリーズ(ジェームズ・スチュワート)は仕事中に足を骨折し、自宅にこもる生活を強いられる。時間を持て余し、窓から見える景色を観察する毎日。そんな中、いつも見慣れた風景に違和感を覚え、殺人事件が起こったのではないかといち早く気付き、恋人のリザ(グレース・ケリー)と一緒に証拠を探し始める。
鑑賞日:1984年 4月26日 |
映画館:銀座文化2 |
グレース・ケリー、初体験でした。最高峰の美人ですな。
【当時の鑑賞日記】
ヒッチコックっていいですね〜。
グレース・ケリーがきれいですねー。バーグマンもいいけどこの人もいい。ジェームズ・ステュワートもかっこいい! ゲーリー・クーパーもいいけどこの人もいい!
自分の部屋と、窓から見える光景だけしか場面がないってのも変わってていい。
人の家を覗き、恋人を危険な目に合わせるジェフリー。褒められたことではありません。結婚の同意もしてくれないし、リザが気の毒です。惚れた弱みですかね。
グレース・ケリーは息を呑むほどに美しい! ファッションモデルのように衣装を何度も着替え、画面に華を添えています。
エリック・クラプトン ー12小節の人生ー
ERIC CLAPTON LIFE IN 12 BARS
エリック・クラプトンを追ったドキュメンタリー。
鑑賞日:2018年12月 5日 |
映画館:TOHOシネマズ シャンテ |
エリック・クラプトンのドキュメンタリーですが、音楽よりも私生活が中心の映画でした。
音楽だけではなく、酒にも女にもドラックにものめり込んでしまうクラプトン。母親の愛情に飢えていた故の執着なのでしょう。幼い頃に愛情不足で育った人は満たされない心を何かで埋めたいのでしょう。いくつになっても。
息子さんの死をも乗り越えて、現在は幸せに暮らしている様子のクラプトン。まだまだたくさんの名曲を残してくれることでしょう。
本作はストーンズが出演しているとのことで見に行きました。
若かりし頃のストーンズのメンバーがいました! クラプトンの家にミックやボビー・キーズがいたり(若い頃のボビー・キーズはスリム!)近年のクラプトンとチャック・ベリーとのセッションで、一緒にいるキースの笑顔がめっちゃ素敵でした! 本作中で誰よりも一番の笑顔でした♥
お熱いのがお好き
some like it hot
1929年、シカゴ。ギャングの殺人現場を目撃し追われる身となったサックス奏者のジョー(トニー・カーティス)とベース奏者ジェリー(ジャック・レモン)は身を隠すために女装をして女性ばかりの楽団に入る。その楽団でウクレレとボーカル担当のシュガー(マリリン・モンロー)と意気投合する。シュガーは女装していない時のジョーにそうとは知らずに恋をする。そんな中、滞在中のホテルにギャングたちがやってくる。
鑑賞日:1986年 5月24日 |
映画館:銀座文化2 |
私は本作を1986年に見ています。その後たくさんの映画を見ていますが、この作品を超えるコメディ映画を未だに見たことがありません。非の打ち所がない、完璧なコメディ作品です。
【当時の鑑賞日記】
1年ぶりの映画だおー!えーんえーん
喜劇でとても楽しかった。トニー・カーティスとジャック・レモンの女装が楽しかった。これを見て『トッツィー』はこれの真似だと思ったね。
初めてマリリン・モンローの映画を見たけど、私が思っていたモンローと大違い。すっっっっっっごくかわいい人だね。声もすごくかわいいの。イングリッド・バーグマンと同じくらいのファンになってしまいそうだ。
んー。とっても楽しかった。
映画館の大看板に大きく書かれた『SOME LIKE IT HOT』というタイトルに惹かれて見ました。予備知識は全くなく、本作品でビリー・ワイルダーを知り、同時にノックアウトされました。洗練されたコメディで、しかも最後のセリフの破壊力ったらない。秀逸です。
パンフレットは復刻版として発売されていました。新宿ピカデリーのものですね。表紙は彩色されていますが、本作は1959年の作品でモノクロです。モンローはカラーだと思っていたので怒ったと何かで読みました。
トニー・カーティスとジャックレモンの掛け合いが最高! 特にジャック・レモンの演技力が作品のクオリティの高さに貢献しています。1965年に『グレートレース』で再び共演しますが、『グレートレース』でのジャック・レモンの演技も最高です!
お熱いのがお好き
some like it hot
鑑賞日:1986年10月24日 |
映画館:荻窪オデヲン |
【当時の鑑賞日記】
PM4:00のを見たんだけど、私を含めて8人しかいなかった。
面白かったね。ずーーーと笑っちゃったよ。ジャック・レモンかわいいの♥ 初めの方ではハイヒールでつまずきかけてたけど終わりの方ではハイヒールのまま逃げ回ってたもんね。おかしかったのは、ジャック・レモンとジョー・E・ブラウンのダンスだね。大笑いしちゃった。
マリリン・モンローが可愛かった。ちょっと太ってる。むちむちしてたもん。
トニー・カーティスがシェル石油の青年になっちゃう時ってすっっっっごくかっこよくなっちゃうの。女装する反発が出るのかな。今のトニー・カーティスを見ると考えられないほどかっこいい。
んーしかし笑った。
銀座文化2の企画ものが荻窪オデヲンにやってきました。フライヤーのイラストも同じです。
汚名
NOTORIOUS
ナチのスパイの娘と汚名を着せられたアリシア(イングリッド・バーグマン)はFBIの対ナチ諜報部員のデブリン(ケーリー・グラント)から、ブラジルにいるナチのリーダー、アレックス(クロード・レインズ)の元で活動を看視するように依頼される。アリシアは自らの汚名返上のために任務を引き受ける。
鑑賞日:1984年 2月 8日 |
映画館:銀座文化2 |
前年に観た『誰がために鐘は鳴る』と『カサブランカ』でイングリッド・バーグマンにノックアウトされた私。本作と『白い恐怖』は願ってもない組み合わせの上映でした。


ウブな高校生だった私には恥ずかしくなってしまうほどのキスシーンがありました。これはヒッチコックの検閲への反抗で、キスシーンは3秒以内というルールを忠実に守り、3秒以内のキスシーンを何度も繰り返すという伝説のキスシーンでした。
【当時の鑑賞日記】
久しぶりにハラハラした。アリシアとデブリンが酒蔵庫に入った時とか、デブリンがアリシアを迎えに行った時とか。
この映画、「また女がバカを見る話なのかとな」と思っていたけど、男の人が素敵ですね。とっっっっっても。
久々に英語が聞けて嬉しかった。だって言ってること少しわかるんだもん。
当時の日記に書かれている女がバカをみる話
っていうのは前年に見たヴィスコンティの『イノセント』のことでしょう。英語が聞けて嬉しいというのも、イタリア映画を指しているのでしょう。