ライムライト
LIMELIGHT
落ち目の喜劇役者カルベロ(チャールズ・チャップリン)は自殺を図った女性テリー(クレア・ブルーム)を助ける。彼女はバレリーナで、思い悩むことがたくさんあった。カルベロはそんな彼女を支え、応援する。カルベロの励ましもあってテリーは人気を博すようになる。その姿を確認し、カルベロは去っていく。
鑑賞日:1986年10月29日 |
映画館:テアトル新宿 |
当時、1986年11月6日にて日本ではチャップリンの映画を上映できないということでした。(その辺り、現在どうなっているのか私は知りません。テアトル新宿だけの問題だったのかな?)そのため、テアトル新宿ではチャップリンの映画が何本もかけられ、大変な盛況でした。
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【当時の鑑賞日記】
なんか虚しかったね。可哀想っていうか…。「死を避けられないと同じように生もまた避けられないのだ!」というセリフはショックだったね。
なんか来年のことで悩み落ち込んでるけど、このセリフでなんとか頑張っていけそうな気がする。やっぱチャップリンはただの喜劇役者ではないね。
人生曲線というものがあれば、頂点やどん底があり、このカルベロさんはどん底付近にいた人です。ラストではどん底から上向いてきたかもしれませんが。ちょっと物悲しいお話ですね。
この作品は『ニューヨークの王様』、『街の灯』と3本立てで見ました。
ラストエンペラー
THE LAST EMPEROR
1950年、中国人戦犯の中に愛新覚羅溥儀(ジョン・ローン)がいた。収容所で溥儀は自分の罪を告白するよう責められる。溥儀の脳裏に幼い頃からの記憶が回想されていく。
鑑賞日:1988年 2月 6日 |
映画館:? |
【当時の鑑賞日記】
中国人が英語で話しているのがおかしいと思った。日本人は日本語で話してるのに。
それからやっぱ日本は酷いことをしたなっていうのが実感。
ジョン・ローンとか坂本龍一が出てなかったら日本じゃヒットしなかっただろうな。
それから、東洋人って顔の表情がわからないって思った。
中国最後の皇帝、愛新覚羅溥儀の数奇な一生を追った作品。中国国内だけでなく、日本も彼を翻弄していきます。誰しも生まれた時代に従いその一生が決まるものなのでしょうが、マリー・アントワネットや愛新覚羅溥儀など一国を巻き込んだ生涯は歴史として後世に残ります。
本作で彼の思いは、幼少の頃に紫禁城から城外へ出たかったこと、妻と側室を愛していたこと、皇帝に返り咲きたかったことしか窺えず、周りに引っ張られた人生だったのかと思います。良い側近に恵まれなかったのは、その若さの為だったのかもしれません。
収容所を出た晩年の溥儀をジョン・ローンが巧みに演じます。器用な俳優です。
『戦場のメリークリスマス』で世界の映画界でも注目され始めた坂本龍一さんはベルトルッチ監督の本作の出演オファーに二つ返事でOKしたと興奮気味にラジオでおっしゃっていたことを覚えています。坂本さんは甘粕大尉のほか、音楽も担当されています。
愛新覚羅溥儀の弟、溥傑は日本との関わりが強く、日本の軍隊に入隊していました。政略結婚で日本女性と結婚しましたが、夫婦仲は良かったそうです。映画のパンフレットには神戸在住の、溥傑の次女の福永嫮生さんが伯父について語っています。
レッドサン
RED SUN
1870年アメリカ。大統領に謁見をするため列車に乗り込む日本の大使一行。その列車が強盗に襲われる。主犯格のリンク(チャールズ・ブロンソン)と相棒のゴーシュ(アラン・ドロン)に献上品の宝刀を奪われてしまう。ゴーシュはリンクを裏切り、金を持って逃げる。黒田重兵衛(三船敏郎)は宝刀を取り返すためリンクと一緒にゴーシュを追う。
鑑賞日:2025年 1月16日 |
映画館:キネカ大森 |
アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン、三船敏郎主演『レッドサン』、初見です。
西部劇を初めてみたのですが、拳銃バンバンぶっ放し、なんとも乱暴な男たちに驚きました。乱暴者で潔さもないリンク、身勝手でチャラ男のゴーシュ、かっこよさを感じません。そんな中、異国で一人武士道を貫き通す黒田は安心して見られる男でした。この三人の男たちの対比を世界はどう見たのでしょうか?
命尽きた黒田の代わりにリンクが宝刀を日本人に返却する姿を見ても特に感動しませんでした。
ロケは大変だったろうなと思いました。岩山の中を馬で走り回ったり、崖から転げ落ちたり。俳優がどこまで関わったのかわかりませんが(当時スタントマンっていたのかな?)かなり危険なロケだったのではと思いました。
きっと”レッドサン”は日の丸のことだと思うので、三船敏郎を見せる映画だったのかもしれませんね。きっと三船に惚れた映画人が海外にいたのでしょうね。
ローマの休日
ROMAN HOLLIDAY
ヨーロッパ親善旅行中のアン王女(オードリー・ヘップバーン)は最後の訪問地ローマに着く。こっそり外出したアン王女を見つけた新聞記者のジョー・ブラドリー(グレゴリー・ペック)は自らの立場を隠し、アン王女に近づく。スクープ写真を撮るためだった。しかし、短い時間の中で二人は心を通わせ、やがて別れの時を迎える。
鑑賞日:1981年10月 7日 |
映画館:銀座文化2 |
ウィリアム・ワイラー監督の名作。
【当時の鑑賞日記】
いい映画だった。
この休日は三人だけの秘密だね。
カメラマンの人がまた話のわかる人で、グレゴリー・ペックの記者といいコンビでした。『お熱いのがお好き』でもそうだけど、脇役が良くないと主役が光らないね。なんでもない脇役が実はすごい力を持っているんだね。ほんとカメラマンさんがステキでした。
字幕があんまり出なかったのはどうしてでしょう・・?
最後の方で王女が記者に声をかけるとき、グレゴリー・ペックに向かって「・・ブレドリー・・」と言ってたような気がする。女王は写真をもらって一人で見て泣くかな? 笑うかな? ラストでグレゴリー・ペックは何度も振り返ってたけど王女はそれができないもんね。
オードリー・ペップバーンはこの役にピッタリだった。他の人じゃ考えられないね。それからさぁ・・、グレゴリーさん太った・・。お尻が肩幅くらいあった。