鑑賞日:1981年12月 6日 |
映画館:岩波ホール |
ルキノ・ヴィスコンティ監督作品。イタリア統一運動の最中の貴族の話。
ヴィスコンティがどんな人で、どんな作品を撮っていたのか全く知らず『太陽がいっぱい』で観たアラン・ドロンの美しさを再び確認したかっただけで前売り券まで買って鑑賞しました。今思うと、当時ヴィスコンティ・ブームのまっただ中でした。
【当時の鑑賞日記】
ステキでしたね。ドン・ファブリツィオ・サリーナの悲しみがよく出ていて。
いくらお金があっても老いと時の流れ、世の中の移り変わりはどうすることもできない。自分の子供が恋をするようになる。そしてその子供達へバトンタッチをする日を静かに待つことになる。
3時間は長かった。でも1,200円分は見ましたよ! もう一度見てもいいな。
当時の私がこの映画の内容をどれだけ理解できていたかわかりませんが、子供なりに理解出来た部分があったようで、当時の鑑賞日記に箇条書きにしています。
ヴィスコンティの予備知識がなかった分、絵画が動き出したかのような映像の美しさに圧倒されました。映像、演技とあらゆることに妥協を許さなかったというヴィスコンティ。スクリーンの隅々まで重厚で、貴族はこんな世界で生活してたのかと、ちょっとしたカルチャーショックでした。
映画のフライヤーは映画の一場面を切り取っただけなのにしっかり世界観を表し、完成度が高いです。当時学生だった私は硬質カードケースを下敷きがわりに使っていましたが、そのカードケースの中に長年このフライヤーを入れていました。(高校生になると、フライヤーの裏側に『エジソン展』の半券がしばらく入る事になります)
鑑賞日:1982年 2月28日 |
映画館:岩波ホール |
前回の鑑賞から約3ヶ月、もう一度観に行ったようです。
【当時の鑑賞日記】
前回より感動が大きかった。ファブリツィオさんの台詞の中でこんな内容のこと話してた。「これから立ち上がる国にとって共和国はいけない」その通りだと思う。本当に頭のいい人だよ。そうじゃないとなかなかあんな家を保ってられない。
潔く身を引く公爵に感動したようです。公爵の心の動きと終盤の舞踏会のシーンのコントラストがラストまでゆっくりと、そして印象的に続きます。
左はパンフレットの表紙。2回目の鑑賞でもパンフレットを買ったようで、同じ物が2部あります。岩波ホールで上映の映画のパンフレットにはシナリオが掲載されています。素晴らしいですね。
鑑賞日:1983年 5月 5日 |
映画館:文芸座 |
『夏の嵐』と2本立てで観ました。
【当時の鑑賞日記】
映画を5時間も見るとさすがに疲れる。『山猫』はこれで3回目だけど、まだ内容はつかみきれてない。また見たい。
鑑賞日:2007年12月18日 |
映画館:Bunkamura ル・シネマ |
マリアンヌ・フェイスフル主演作。マリアンヌはおばさんなのにとってもキュートでびっくりします。
行き場がなくなったと思った先に安住の地(!?)があったマギーさん。マギーは失ったものと入れ替わりに新しい幸せを手に入れます。しかし、おそらく彼女は何も失ってないはず。彼女は、そのしなやかな手で、欲しいものを掴んでいるのです。
マギーは自身で人を驚かすような突飛な行動をするにもかかわらず、人から手を差し伸べてもらえる魅力的な人。そこがマリアンヌ自身とオーバーラップしていておもしろい。でもマリアンヌは映画以上に波瀾万丈な人生を歩んでいるけど。(リアル人生の方が映画よりもドラマチックなんて!)
期間中にレイトショーで『あの胸にもう一度』を上映していましたが、私は都合がつかず観れませんでした。ん〜、残念。