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  美術鑑賞 1990年 ・ 平成2年
鑑賞日:1990年 2月18日
会 場:伊勢丹ファインアートサロン

ロニー・ウッド作品展フライヤーThe Rolling Stones 初来日に合わせ開催されていました。シルクスクリーンの展示販売をしていました。

 【当時の鑑賞日記】

すっっっっごい人だった。まぁ、stones来日中だし、しょうがないよね。

作品はウォーホルっぽいのがたくさんあった。前回ほど感動はしなかった。でもやっぱロニーの絵は好き。

ローリングストーンズはこの年念願の初来日を果たしました。初ライヴは2月14日でした。それが、なな〜んと、2019年になり『2月14日はローリングストーンズの日』と一般社団法人 日本記念日協会にて制定されました!

鑑賞日:1990年 2月18日
会 場:伊勢丹プロモーションスペース

マイケル・クーパー写真展フライヤー マイケル・クーパーの写真集『BLINDS & SHUTTERS』発売に合わせて開催されていました。(ストーンズ初来日に合わせの発売ですね)この写真集はほしかったのですが高価(12万円)で買えませんでした。

 【当時の鑑賞日記】

なかなかおもしろい写真だったけど、モデルがビックアーティストじゃなかったら、そんなにおもしろくなかったかもよ。

当時の日記にはなかなか厳しい事を書いています。ストーンズやビートルズとも仕事以外の付き合いがあった方なんでしょうね。

会場は伊勢丹プロモーションスペースですが、六本木WAVEでも見た記憶があります。(日にちは記憶にありません)左のフライヤーは六本木WAVEのものです。

鑑賞日:1990年 4月29日
会 場:ハナエ モリ ビル スペースパピヨン

ピーター・マックス展フライヤー展覧会ではなく展示即売会でした。

 【当時の鑑賞日記】

色の使い方がとってもきれいだった。へんなおねーちゃんに案内されてゆっくり見られなかった。

この年あたりからでしょうか、アートコレクションハウス系の会社からダイレクトメールが届くようになりました。

鑑賞日:1990年 6月 2日
会 場:BUNKAMURA ザ・ミュージアム

ロートレック全版画展半券ロートレック全版画展図録

 【当時の鑑賞日記】

すっっっっっごい人人人。もう頭きちゃってムカムカしながら見た。
いや、歩いただけでよく見なかった。ばかやろう。私は人じゃなくて絵を見に行ったのに!

なんだかとっても怒っていますね。かなりの人出だったのですね。

実は当時の展覧会会場の様子を全く覚えていないのです。(1987年に見た『ロートレック展』は覚えているのですが…)ですが、なぜかチケット売り場に並んだ記憶はあって、チケット買うだけでこんなに並ぶのかと思った記憶はあります。

鑑賞日:1990年 6月15日
会 場:檜画廊

ぱぴるす81きり絵展ポストカード 当時の鑑賞日記に本展の感想がなく、また記憶も全くありません。文面を読むと、グループ展のようです。

グループ名を見ると、切り絵だけではなく、きりがみもあったようなので、カッターで切り込みを入れた作品だけでなく、はさみを使った作品もあったのでしょうね。

当時、切り絵がお気に入りでよく見ていたので、本展をめがけて行ったのかもしれませんし、神田の古本屋街を歩いている途中でふらっと立ち寄ったのかもしれません。

鑑賞日:1990年 6月17日
会 場:東京都美術館

すみません。本展の記憶もないし、半券やフライヤーなども残っていません。

鑑賞日:1990年 6月19日
会 場:セゾン美術館

美術収集家、イリアナ・ソナベントの現代アートのコレクションを展示していたようです。
フライヤーの上半分はアンディ・ウォホールによるイリアナ・ソナベント。下半分はジャスパー・ジョーンズの星条旗です。

ソナベント・コレクション展フライヤー

 【当時の鑑賞日記】

美術館に入った瞬間は嬉しかった。なんか、偉容なパワーを感じたから。でも進んで行くに連れて退屈になってきた。題と作品の意味がわからなかったから。

最近”才能”に対する意識が変わったんだ。昔は、才能っていうのは誰も考えつかない作品を作ることだと思っていた。もちろんこれも1つの才能だけど、あらたに感じた才能っていうのは、ある決められたテーマについてどれだけのアイデアが出るかということ。そしてそのアイデアを作品に出来る力量があること。そしてその作業をコンスタントに長い間に渡って出来る事。これが才能だと思う。stonesを見てても続ける事の偉大さを感じてそう思った。

継続は力なりですね。おばさんになった今でも続ける事の難しさと尊さはその人特有の才能だと思います。

鑑賞日:1990年 6月30日
会 場:池田20世紀美術館

 池田20世紀美術館リーフレット表 池田20世紀美術館リーフレット裏

池田20世紀美術館

 【当時の鑑賞日記】

ものすごいものを見てしまった。内容の濃いところだった。

ピカソの『貧しき食事』はすごかった。偉容なパワーを放ってた。ものすごく絵がうまい。やせこけてるが手の指のきれいなこと。女の顔が幸せそうなとことか乳房のやわらかそうなとことかを見て、天才だなって思った。この人、1日に3つもの作品を作り上げちゃったりするんだよ。すごくパワフルだよね。

ダリもよかったよ。6作組の「キリン」とかね。「ヴィーナスと水兵」なんていう初期のものもあった。「馬の顔をした女」っていうのを見て驚いた。(略)

作品はすばらしいものが多かったが配置がひどくザツだった。陽の光が入ってきて作品が光って見えないという大きなミスもあったしね。でもピカソとダリが見れたってことで、行ってよかった。◎の美術館でした。

ピカソの『貧しき食事』は素晴らしく、しばらく絵の前から離れられなくなりました。その結果、一緒に行ったメンバーを酷く長く待たせることになってしまったのを昨日のことのように覚えています。

鑑賞日:1990年 7月 5日
会 場:池袋西武アートフォーラム

 福田繁雄のイラストリックフライヤー表 福田繁雄のイラストリックフライヤー裏 福田繁雄のイラストリック半券

 【当時の鑑賞日記】

なんかすっっっごく嬉しかったなぁー。作品の半分以上はすでに見ているものばかりなんだけど、嬉しかったよ。

オブジェはけっこう笑えた。とってが内側についてる珈琲カップとか、先がふぞろいのフォークとか、木づちに釘がうってあるのとかね。スケッチの段階のものまで出てて、すでにポスターになってるもののラフスケッチなんかを見つけると、なんか嬉しくなちゃってね。

今回見てて思ったことは、この人は本当におもしろいものが好きだってことと、平和を訴える力はすごいものがあるなってこと。ピカソなんかが平和を訴えてるのと同じくらいのパワーよ。やっぱ福田繁雄はおもしろい。

鑑賞日:1990年 7月 7日
会 場:草月美術館

踏絵フライヤービートルズはいくつか好きな歌もありますが、基本的にビートルズやその周辺のことを詳しく知りません。本展覧会で初めてビートルズの周辺の人に触れました。

 【当時の鑑賞日記】

なんかわけわかんなかったよ。「書」の方なんか題と書が一致しなくて全く理解できなかった。ただ、人に絵を描くことや、空なんかについて考えさせるってのはすごいと思った。彼女はあくまで提案するのであって、考えるのはあなたって感じがしたからね。「絵に水をあげよう。すると蔦が出てくる。枯れるまで水をあげよう。」なんてのがかいてあったりして、けっこうそれは面白いと思った。

ブロンズのオブジェの方が私にはわかりやすかった。ジョン・レノンの眼鏡の『無題』とか、避妊具の『革命』とかね。彼女にとってブロンズとは死の重みだったんだって。そのブロンズをあえて使い出したってことで『踏絵』(今までの自分を否定)といったんだね。

踏絵半券それにしてもわけのわからん人だった。写真にペインティングしてあるのがあるんだけど、それに『ショーン大好き』とか書いてあるの。あったくー。もっとわけわからなかったのは客。感想を描くノートがあるんだけど、「ありがとう」とか「同じ日本人として嬉しい」とか書いてあんの。みんなあの作品がわかったのか? と思った。理解するのが難しい展覧会だった。この人にジョン・レノンは惚れたんだと思うと、ジョン・レノンも変な奴かもしれない。

そうそう、釘を打つ絵に釘を打ってきちゃったよ。

当時は独創的な作品群を理解できずも圧倒されたようです。今あらためて見てみたいですね。今後、作品展の予定はないのかな?

鑑賞日:1990年 7月19日
会 場:池袋三越美術ギャラリー

岩井喜一切り絵ポストカード

 【当時の鑑賞日記】

外国の風景ばっかなんだけどさ、なんか日本っぽくなっちゃってるんだよな〜。

当時の鑑賞日記には物足りなさを訴えてますが、左のポストカードを見て、あらためて綺麗だなって思います。

鑑賞日:1990年 7月21日
会 場:O美術館

切り絵展はがき


当時の鑑賞日記に感想の記載がありません。あまり感動しなかったのかもしれませんね。

本展は無審査、自由出品の作品展です。おそらく感想は前年に鑑賞した『第8回 東京きり絵美術展』と同じだったのだと思います。

無審査の本展は、日頃切り絵を楽しむ方々の大きな発表の場なのでしょう。そこに作品のクオリティはあまり関係ないのでしょうね。特に趣味で切り絵を楽しむ高齢の方々には出品を生きがいにされている方も多いのではないでしょうか。

その後はあまり切り絵に感動しなくなっていったのか、鑑賞の機会がグッと減っていきます。
 

鑑賞日:1990年 7月21日
会 場:BUNKAMURA ザ・ミュージアム

ヨーロッパ展フライヤー表ヨーロッパ展フライヤー裏
『第8回 東京きり絵美術展』と同じ日に鑑賞しているようです。

 【当時の鑑賞日記】

迫力があったけど、まだまだまだまだ勉強が足りないと思いました。

優れた作品群を前に、絵画に関して何の知識も持たない自分に落胆したようです。絵画の知識がないのはおばさんになった現在でも同じですが。

鑑賞日:1990年 7月27日
会 場:SPACE T33

ゴルチェ
細かなことは忘れましたが、寺田倉庫で行われた半分展示会場、半分バーだったと思います。

会場には奇抜なファションをまとったマネキン人形が、天井から何体もぶら下がっていたと記憶しています。首吊りのような形ではなく、スーパーマンが飛び立つような角度で展示されていたと記憶していますが、薄暗い中、マネキンがたくさんぶら下がっている下でお酒を飲む気分にはならなかった記憶があります。

2019年のバーバリーのファッションショーで発表されたパーカーのフードの紐が首吊り自殺に使う時の紐のようだと物議を醸し、デザイナーやバーバリーの代表が謝罪するまでになりました。パーカーの紐で大炎上する現在、本展のような展示の仕方は無理でしょう。当時だからできたことで、現在ではありえないでしょうね。

今思うと映画『コックと泥棒、その妻と愛人』を製作したピーター・グリーナウェイと、その映画の衣装を担当したゴルチェ、そして映画のような食事ができた場だったのかもしれません。映画の世界観を実現した場だったのかと思うと、もっとじっくり体験していればよかったと、ちょっと残念にも思います。

鑑賞日:1990年 8月25日
会 場:大倉山記念館ギャラリー

夏茜はがき 友人の友人が出品されていたので行ってきました。コマーシャル的ではない素直な明るい作品が多く、楽しかったことを覚えています。

 【当時の鑑賞日記】

Kさんの友人が出品してるから行ったの。私はNさんの作品が気に入った。ふわーっとした女の像とか、パチワークの模様みたいなのとか、紙粘土の人とか、すごく多才。気に入った。

会場の大倉山記念館ギャラリーは中庭のある回廊で、晴天だったこともあり、なんてロマンティックなギャラリーなんだろうと感動した記憶もあります。

後日、お礼状を頂き、このポストカードと一緒に保管されていました。『当日はストーンズの話ばかりして、絵の感想を聞けなかったことが残念だけど、まぁいいか。』と書かれていました。

鑑賞日:1990年 8月28日
会 場:有楽町アートフォーラム

カルダー展フライヤー
当時の鑑賞日記を見るととても楽しんだようですが、出品物も展示会場も全く覚えていません。

 【当時の鑑賞日記】

いやー感動ものでしたね。針金で作った馬とか犬とか人間とかね。あの素朴さが大切なのよね。モビールとか、私も作れるかもしれない!!

そんで感動したのがアクセサリー。きれいな色の石をそのまま指にはめられるように針金でぐるぐるまいてるのとかね。原点だよね。私がその昔、常に思っていた「欲しいと思うものが売ってなかったら、自分で作ればいい」という言葉が久々に蘇ったよ。忘れてたもんね。この人には感謝するよ!

鑑賞日:1990年 8月31日
会 場:セゾン美術館

エジプト展フライヤー エジプト展フライヤー
当時、黄金のくすみのない美しさに圧倒されたと記憶しています。

 【当時の鑑賞日記】

アクセサリーがすごいなと思った。ネックレス(襟飾り)もブレスレットもイヤリングもアンクレットも、すでにあの時代にあったんだ。しかもゴージャス。装飾品だけじゃなくて、化粧までしてたんだってさ。すげーーー!昔から(古代から)女はきれいにしてたんだね。それから、やっぱ古代から基本は『金』なんだね。

エジプト展フライヤー エジプト展フライヤー

死への恐怖を取り除く(ミイラ)ことにはすごい力を入れてるよね。主人が死んだら執事まで埋めちゃうとか、模型の船をいれるとかさ。

テレビのない時代の伝達っていうのは、さぞ大変だったんだろうなって思った。きっと本物の船を見た事ない人もいたはずだ。

2013年には上野の森博物館で開催された『ツタンカーメン展』を鑑賞しています。

鑑賞日:1990年 9月 1日
会 場:幕張メッセ

大恐竜展半券


 【当時の鑑賞日記】

でっかっかったなー。骨だけであんなに大きいんだから、あれに肉がついて動き出したらどーなっちゃうんだ!? 
あれが動いたら怖いな…。と思いました。おもしろかったよ。

確か、入場時に小さな化石のかけらを配布していたと思います。

鑑賞日:1990年 9月24日
会 場:池袋西武アートフォーラム

 アートコンペフライヤー表 アートコンペフライヤー裏

アートコンペちらし

 【当時の鑑賞日記】

おもしろかったよ。グランプリは「木関獣」っていうので、輪ゴムを放つもの。ばかなものがこれだけ大袈裟なんで思わずグランプリなんだって。確かに笑える。

ある一定の時間だけ「I LOVE YOU」が並ぶ時計もかわいかった。和式トイレの蓋に顔を描いたものもよかったな。あと笑ったのが、お弁当箱の蓋に鏡がつてて、ふたを立てるとお弁当がいっぱいになるの。

私の大賞は、ガラスのコップに透明の氷の形をしたものがくっついてるの。水を入れるだけで氷水になっちゃうやつ。あれが一番よかったわ。

やっぱ、くだらないもの、意味の無いものが一番面白いかもしれないね。

鑑賞日:1990年10月11日
会 場:寺田倉庫 F 号

本展は「東京クリエイティブ '90」というイベントの一環だったようです。 ミルズ&デビシルフライヤー表ミルズ&デビシルフライヤー裏

 【当時の鑑賞日記】

なんか、わけわかんなかったけど、久々に面白いものを見たという感じがする。会場が真っ暗で、(作品に)数分間だけライトがあたるだけなの。だから明かりがつくまで作品の前で待ってなきゃいけない。こんな偉そうな作品展は初めてだ。

作品自体は難解なものが多く、理解できるものがなかった。その中でも一番奥にあった作品は、誕生と廃退のように見えた。ろうそくとかがともってたりしてね。

一番の不満は作品の題名がなかったこと。デヴィッド・シルビアンの作品がどれでラッセル・ミルズの作品がどれなのか全くわからず。でも面白かったわな。

鑑賞日:1990年10月20日
会 場:雅画廊

どんな経緯で観に行ったのか、また画廊の場所も全く覚えていません。
中村勝人はがき

 【当時の鑑賞日記】

シルクロード関係の絵なんだけど、すごく素直な人だなっていう感じがすごく出てた。美しいと思った風景や人々を素直に描いてる。万里の長城の終わりの風景とか、イラクのおだやかな海岸に兵士が銃を向けてるのとか、まゆげのつながった女の人とか、インドの春画を売ってるおじさんとか。人間はみんな明るく、いきいきした顔している。

「誰かのご紹介でいらしてくださったのですか?」って本人に話しかけられて、いろんな話を聞いた。「フランスにいた頃、向こうの果物は実まで熟れるんだけど、それを知らなくて腐ってると思って捨ててた。カマンベールチーズにもカビが生えてると思って捨ててた。これはこういうものだと知った時、日本のものがすべてではない。日本は地球の一部でしかないと思った。」って言ってた。

「中国語で『がんばってください』ってどう書くかご存知ですか? 加える油って書くんですよ。(芳名帳に『加油』と書く)これでチャンギーと読むんです。油を加えるわけです。おもしろいですね。」

この人自身、とってもいい顔してるんだよね。穏やかで幸せそうなね。

後日、お礼状を頂き、翌年には年賀状も頂きました。とても美しい年賀状です。

鑑賞日:1990年10月27日
会 場:ギャラリー紗羅盤土

山口実展はがき

 【当時の鑑賞日記】

すごくよかったです! 作品をまず初めに見て「うまいっ!」って思った。そして「これは売れる」って思った。作品を一目見て直感的にそう思ったの。こんなことは初めてだ。

狭いスペースに16,7作品あったんだけど、すべて素敵だった。全作品カッコイイって思ったね。カッコ良かったんだ。鉛筆立てに入ってる鉛筆だとか、絵の具のチューブだとか、ほんとカッコ良かったんだ。油絵なんだけど、パステルで描いたみたいなんだ。部分的にそう見えたんだ。作品集がないのが残念。ほんと久々に作品自体を見て素敵だと思った。

なんだかとても興奮した日記になっていますが、今見ても、素敵な作品です。買えるものなら買いたいと思ったことを覚えています。

鑑賞日:1990年11月 3日
会 場:セゾン美術館

数日前に見た『山口実展』であんなに興奮した日記を書いていたのに、なんだかここではしょぼくれています。

 【当時の鑑賞日記】

たくさん人がいた。あんなにたくさんのすばらしい作品があるのに、感動しない私。感受性が衰えてるってつくづく思った。

マン・レイは写真家だと思っていたのですが、絵画や立体作品もあり、しかも難解だったのを覚えています。

鑑賞日:1990年11月24日
会 場:そごう美術館

よく覚えていないのですが、当時の鑑賞日記から楽しんだ様子がわかります。毎度のことながら、ゴッホを「なかなかだった」と言ってしまう自分にびっくりします。無知って最強だわ。
 サンパウロ美術館展フライヤー サンパウロ美術館展フライヤー サンパウロ美術館展半券

 【当時の鑑賞日記】

けっこうよかったな。モディリアーニの絵はすごかった。「ここにいるぞーーーーーー!」っていうのが聞こえてくるっていうのかな。遠くにいたのに「あそこにある」っていうのがわかったんだ。このインパクトはすごかったな。

(会場の)始めの所にグレコの絵があったんだけど、やっぱ力強いというか、すごかった。「横尾だ!」と思った。力強いっていう点ではゴッホもなかなかだったな。画面の一筆一筆がミミズみたいに動き出しそうで気持ち悪かったが、画面全体の絵として見ると止まっているように見える。

鑑賞日:1990年12月 1日
会 場:東京都美術館

 【当時の鑑賞日記】

結構感動できたよ。作品は大きく分けると風景、植物、仏像、人って感じだった。

鑑賞日:1990年12月16日
会 場:文祥堂イベントホール

ロニーはがき
本展はロニーのシルクスクリーンアートの展示販売と、ストーンズグッズのコレクター越谷政義のコレクションを展示していました。

この頃から、某絵画販売会社のちょっぴり強引なセールスが始まったと記憶しています。押しの強い販売方法に辟易しながらも、招待状が来るたびに、律儀に見に行ったものでした。

 【当時の鑑賞日記】

Ronnieの新作の展示と言うことだったので行ってみた。ま、新作は数点だったが、Mick & Keithってのがけっこうよかった。これが版画で40万円! もち、買う気無し。画集が売ってたのがすごく嬉しかった。

ロニーの絵の他、ロンドンのスティッキー・フィンガースのメニューがあったり、越谷政義さんのコレクションの展示があったりした。

ロンドンのスティッキー・フィンガースはビル・ワイマンがオーナーをつとめるバー。今でもあるのかな?

鑑賞日:1990年12月17日
会 場:セゾン美術館

サンローラン展フライヤー サンローラン展フライヤー

パンタロンスーツやサファリルックまたシースルーなど、今となっては当たり前にあるファッションが彼の創造によるものだと知らなかった鑑賞当時、この程度の感動で終わってしまったのだと思います。

一つ一つのスタイルに哲学があるサンローラン。素晴らしい!

 【当時の鑑賞日記】

多才だっなて思った。スーツだとかよりも舞台衣装の方が、素晴らしさが発揮出来ていると思う。「こんな派手な服は沢田研二しか着れない!」と思うのと、「これは着てみたい」っていうのがあったよね。

サンローランの住むメゾンにはモデル数人と服を作るスタッフが一緒に住んでるんだって。そんでクリスマスにはそのメゾンに住む全女子スタッフにプレゼントをするんだって。イカスじゃんね。

サンローランのデザイン画を立体に本物の服を作るなんとかさんって人の方がすごい芸術家なんじゃないかとも思うよ。デザイン画を見て布の種類を決め、立体にするんだもん。この人はすごいよ。でもサンローランも17歳でデビューするくらいだからすごいよね。才能が枯れないってのがすばらしいし、うらやましい。

しかしあのマネキンのみなさまの数。みんな動き出したらと思うとちょっと怖かった。

ファッションを作り上げるのは画家が作品を作り上げるような独りだけの作業ではないってことを言いたかったようです。当然、優秀なスタッフがいてこそのブランドってことですね。もちろんその類まれな才能が優秀なスタッフを呼んでいることに違いありません。

鑑賞日:1990年12月22日
会 場:BUNKAMURA ザ・ミュージアム

マドモワゼル・シャネル展半券 『イブ・サンローラン展』と時期を同じくして、渋谷でシャネル展が開催されていました。当時は世界中でスーパーモデルといわれたトップモデルたちが脚光を浴びていた時で、当然ファッションへの関心も高まっていたと記憶しています。

そんな時代背景もありますが、ファッション界に大きな足跡を残したココ・シャネルの人気は不動で、当然会場はシャネル好きの女性たちで溢れていました。

 【当時の鑑賞日記】

ココ・シャネルの一生(を追った)の展覧会だった。シャネル社の展覧会ではなかった。

化粧品の今昔は面白かった。シャネルスーツは好きではないが、カール・ラガーフェルドのデザインはかっこいい。

ココ・シャネルがファッション界に身を置いたばかりの頃は、女性が女性らしさをアピールしなければならない時代。しかし、女性らしさを残しながらも知的に行動的に作られたシャネルのファッションスタイルは大変な人気を博します。彼女自身が自立した女性だったからこそのファッションスタイルで、当時のファッションにはない発想でした。女性たちをコルセットから解放した功績は大きいです。彼女はファッションの域を超えて、女性が男性に寄り添って幸せにしてもらう時代ではなくなるといち早く気づいたからでしょう。先駆的な芸術家たちにも賞賛され、交友関係も広かったようです。

フランスではアメリカと違って大きなバストやヒップを持つ肉感的な女性よりも胸も腰も小さい女性の方がよりエレガントでセクシーとされていますが、これはシャネルの考えが継承されているのではないかと私は思っています。

スーツ、アクセサリー、香水。彼女が送り出したものはファッションだけではなく、女性の生き方の提案だったのだと思います。