鑑賞日:1982年 6月13日 |
映画館:映画館:俳優座劇場 |
ルキノ・ヴィスコンティ監督作品。
前年に『山猫』を観てから、すっかりヴィスコンティに魅せられ、またヴィスコンティブームだったこともあり、当時ヴィスコンティ作品を探しては観ていました。
【当時の鑑賞日記】
つまらなかった。見てていやになっちゃった。storyはよっくわかったけど、ちっともおもしろくない。陰気な映画! もう二度と見たくない。
当時の鑑賞日記はかなり辛口です。この内容は高校生にはちょっと難しかったのかもしれません。『山猫』のようなきらびやかな作品を期待していたのでその落差は大きかったのでしょう。
次男のシモーネがナディアを愛することでパロンディ家の結束がくずれてしまいます。しかし、寛大なロッコはシモーネのために自らの恋を諦め、また犯罪を犯したシモーネを助けようとします。一家がミラノに出る前は、父を亡くしたパロンディ家を守っていたのはシモーネだったはずで、その兄をロッコはいつまでも慕っています。何と健気な! 心優しい男を若かりしアラン・ドロンが静かにそして情熱的に演じています。
パンフレットによるとヴィスコンティは本作の主役ロッコを演じる役者を捜していた時にアラン・ドロンと出会い、一目見て出演を決めたようです。
長男ヴィンチェンツォの妻役でクラウディア・カルディナーレが出演していますが、本作の次に制作された映画『山猫』にアラン・ドロンと揃って出演しています。
また、本作で愛憎劇を繰り広げたレナート・サルヴァトーリとアニー・ジラルドは撮影中に恋に落ち、その後結婚したようです。
半券の裏面を見ると赤木屋プレイガイド(懐かしい!)の判が押してありました。チラシも前売り券購入時にもらいました。細長いチケット用の封筒に三つ折りにされて入れられていたので、3本の線が残っています。左はパンフレットの表紙と裏表紙です。
俳優座劇場はこの時に行ったきりですが、広く大きな劇場でした。「ここが俳優座の拠点か〜。加藤剛もここでお芝居していたんだろうな〜」などと思った記憶があります。